バッドジンクス×シュガーラバー
「……はい、わかりました」
大人しくうなずいた私を見て、部長がふと口もとを緩める。
「心配しなくとも、明日からまた遠慮なくこき使うからな。とりあえず今日のところは、家でゆっくり休んどけ」
「……っはい! あの、ご迷惑をおかけして、本当にすみません」
わざとおどけた調子で話す久浦部長の気遣いを汲み取り、精一杯の真摯な言葉でもって応えた。
私の謝罪を聞いた部長は、到着したエレベーターに乗り込みつつも笑みを崩さない。
「いや? むしろこれは、役得だ」
そうして分厚いドアが閉まった密室の中、甘く細めた眼差しで私を見つめる。
「『体調の優れない部下を運ぶため』という大義名分を掲げて、堂々とおまえに触れられるんだからな」
「へ……」
なんとも間抜けな声が、口からこぼれ出た。
けれどもかけられた言葉を脳内で反芻し、自分が何を言われたのかを一拍遅れて理解した私はギシリと固まる。
「さ……っさわ、って、え、あの」
「お、だいぶ血色戻ってきたな。むしろ赤すぎるくらいだが、熱は?」
「ひ……っ!」
大人しくうなずいた私を見て、部長がふと口もとを緩める。
「心配しなくとも、明日からまた遠慮なくこき使うからな。とりあえず今日のところは、家でゆっくり休んどけ」
「……っはい! あの、ご迷惑をおかけして、本当にすみません」
わざとおどけた調子で話す久浦部長の気遣いを汲み取り、精一杯の真摯な言葉でもって応えた。
私の謝罪を聞いた部長は、到着したエレベーターに乗り込みつつも笑みを崩さない。
「いや? むしろこれは、役得だ」
そうして分厚いドアが閉まった密室の中、甘く細めた眼差しで私を見つめる。
「『体調の優れない部下を運ぶため』という大義名分を掲げて、堂々とおまえに触れられるんだからな」
「へ……」
なんとも間抜けな声が、口からこぼれ出た。
けれどもかけられた言葉を脳内で反芻し、自分が何を言われたのかを一拍遅れて理解した私はギシリと固まる。
「さ……っさわ、って、え、あの」
「お、だいぶ血色戻ってきたな。むしろ赤すぎるくらいだが、熱は?」
「ひ……っ!」