バッドジンクス×シュガーラバー
「いらっしゃいませー!」
天井の高い広々とした店内は明るく、様々な種類のお茶っ葉の他、茶菓子や茶器などの商品も並ぶ。
来店に気づいた複数の店員が声を揃える中、一際元気な声を上げたのは正面にあるカウンターの向こう側にいる若い女性だ。
他の店員たち同様桃色の作務衣を着ている彼女は、引き戸の前に立つ俺を見て驚いたように笑顔を消した。
「え……佑さん?! うそ、なんで?!」
「菜乃花。久しぶり」
ポカンと口を開けておもしろいくらい動揺している義妹の姿に、思わず苦笑いを浮かべる。
すると今度は、店の奥から別の人物が顔を覗かせた。
「菜乃花? 店で何を騒いで……」
怪訝な声音でつぶやきながらのれんの向こうから現れた深緑色の作務衣姿の男が、俺に気づいた瞬間ピタリと動きを止める。
「……兄貴」
「突然悪いな、稔。……久しぶり」
片手を挙げてそう声をかけた俺に、稔──この【茶匠 ひさうら園】の現社長である弟は、俺によく似たしかめっ面で眉を寄せたのだった。
天井の高い広々とした店内は明るく、様々な種類のお茶っ葉の他、茶菓子や茶器などの商品も並ぶ。
来店に気づいた複数の店員が声を揃える中、一際元気な声を上げたのは正面にあるカウンターの向こう側にいる若い女性だ。
他の店員たち同様桃色の作務衣を着ている彼女は、引き戸の前に立つ俺を見て驚いたように笑顔を消した。
「え……佑さん?! うそ、なんで?!」
「菜乃花。久しぶり」
ポカンと口を開けておもしろいくらい動揺している義妹の姿に、思わず苦笑いを浮かべる。
すると今度は、店の奥から別の人物が顔を覗かせた。
「菜乃花? 店で何を騒いで……」
怪訝な声音でつぶやきながらのれんの向こうから現れた深緑色の作務衣姿の男が、俺に気づいた瞬間ピタリと動きを止める。
「……兄貴」
「突然悪いな、稔。……久しぶり」
片手を挙げてそう声をかけた俺に、稔──この【茶匠 ひさうら園】の現社長である弟は、俺によく似たしかめっ面で眉を寄せたのだった。