バッドジンクス×シュガーラバー
「あの……実はね、侑子」



喉を潤したお冷のグラスをテーブルに置き、思いきって口を開く。

……たぶん、このときの私はふわふわと浮かれていて。

だから、目の前にいる友人の綺麗な瞳に宿った不穏な感情に、気づかなかったのだ。



「ねぇ、憂依」



こちらの言葉をさえぎるようにして名前を呼ぶ。

顔を上げた私は、次に続けられたセリフにピシリと表情を凍らせた。



「私、久浦部長のことが好きなの」



……え?

そのひと文字は、果たして実際に私の唇からこぼれ落ちたのだろうか。ひたすら唖然とする今の自分に、知るすべはない。

美しく整った顔に妖艶な微笑を浮かべる侑子は、ただまっすぐ、私の目を見据えていた。
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