人間嫌いの本当の気持ち
その日、仕事の量が多く、忙しい日だった。


彼女の手は完治していない…
仕事がギリギリの中、
責任者が煽っていた。

作業スピードを上げるために。

それは彼女にも向けられていた。
見ていられなかった。
私には何も言えなかった。

彼女は顔色も変えていないが、痛そうにしている素振りが時折 私には見えていた。

私にできることは作業を少しでも早く終わらせる事、多分、真剣に速く作業していた気がした。

そして気がついた、私が真剣やらなかった分、
彼女に負担が掛かっていたのではないかと、

昼、
昼休みに入る前
彼女とすれ違った。
私は、一瞬だと思うが、彼女の手を見た。

昼休みが終わり彼女が現場に戻ってきた。

彼女が軽く近づいてきて、私に笑いながら言った
「何であんなに煽るんだろうね」
「…」
私は何も言わなかった。


そして仕事がまた始まる…
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