異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
涙が出そうになるのを抑えて、メグミは厨房へ戻った。
そして注文がくる。堰を切ったようにしてどんどん出て行った。
ところが、宴もたけなわとなり、これから最高潮といったところで在庫が尽きた。夜会の終了までまだ時間があるというのに、栗羊羹の場所が空いてしまう。テーブルに空きができるのは、かなり拙い。
「なくなったのか?」
注文が来ても出せないのを見たベルガモットがメグミに聞いてくる。
「他のものをすぐに考えます」
「できなければ、別な品を私が考える」
「はい」
彼は責任者だから当然の判断だ。それでもメグミに次を考える隙間時間をくれた。
――白玉粉で白玉を作って、抹茶でシロップを作る。粒あんを加えて……。
すぐに始める。白玉粉を練って茹でる。抹茶を瓶から出して緑色のシロップにする。粒あんを加えて一旦小さな皿に載せて見た。
――だめだわ。色合いが地味だ。
そして注文がくる。堰を切ったようにしてどんどん出て行った。
ところが、宴もたけなわとなり、これから最高潮といったところで在庫が尽きた。夜会の終了までまだ時間があるというのに、栗羊羹の場所が空いてしまう。テーブルに空きができるのは、かなり拙い。
「なくなったのか?」
注文が来ても出せないのを見たベルガモットがメグミに聞いてくる。
「他のものをすぐに考えます」
「できなければ、別な品を私が考える」
「はい」
彼は責任者だから当然の判断だ。それでもメグミに次を考える隙間時間をくれた。
――白玉粉で白玉を作って、抹茶でシロップを作る。粒あんを加えて……。
すぐに始める。白玉粉を練って茹でる。抹茶を瓶から出して緑色のシロップにする。粒あんを加えて一旦小さな皿に載せて見た。
――だめだわ。色合いが地味だ。