異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
次の日の夕方になって、ようやく目が覚めたメグミはようようにして身を起こす。
――……服、着たままだった。
夜会の終了とともに部屋へ戻って眠ったのは明け方近い。ローズベルが部屋に来て『粒あんがもっとほしい』と言われたが、聞いている間に眠ってしまった。五時間ほど熟睡しただろうか。その後もごろごろと夢うつつ状態になっているうちに、いつの間にか半日すぎてすでに夕方だ。
熟睡時間が短いのでしっかり休んだとは言えない状態だった。夜会の興奮がずっと引いていて、眠りにも影響したようだ。
――夕方……。え? 夕方なの?
時間をかけて認識する。
服を着替えて洗面を終え、走って厨房へ行けば、そこにいた面々に『おはよ、遅いよ』とからかい気味に挨拶をされた。とても珍しいことだった。いままでこんなふうに、自然に受け入れられたことがあっただろうか。
ベルガモットがやって来て、今日は休んでいいと言われた。
コンラートも、今夜は晩餐の形にはせず、自分の食事の間で取るらしい。大勢の客の相手をして、彼も疲労したのかもしれない。
――……服、着たままだった。
夜会の終了とともに部屋へ戻って眠ったのは明け方近い。ローズベルが部屋に来て『粒あんがもっとほしい』と言われたが、聞いている間に眠ってしまった。五時間ほど熟睡しただろうか。その後もごろごろと夢うつつ状態になっているうちに、いつの間にか半日すぎてすでに夕方だ。
熟睡時間が短いのでしっかり休んだとは言えない状態だった。夜会の興奮がずっと引いていて、眠りにも影響したようだ。
――夕方……。え? 夕方なの?
時間をかけて認識する。
服を着替えて洗面を終え、走って厨房へ行けば、そこにいた面々に『おはよ、遅いよ』とからかい気味に挨拶をされた。とても珍しいことだった。いままでこんなふうに、自然に受け入れられたことがあっただろうか。
ベルガモットがやって来て、今日は休んでいいと言われた。
コンラートも、今夜は晩餐の形にはせず、自分の食事の間で取るらしい。大勢の客の相手をして、彼も疲労したのかもしれない。