消えないで、媚薬。




「取り消しナシだよ?主導権握りたいとか可愛過ぎだから」




正直、示談だの挙げ句の果てに裁判沙汰まで想像してしまってた私にとっては何とも有り難い展開だった。




キミは高校生だもん。
きっとすぐ飽きちゃって他の人に目移りしちゃう。
その時を静かに待ってフラれようと思う。
だって釣り合う訳ないじゃない。
ただの興味本位だよね?




「そういや香帆さん、いくつなの?」




「あぁ、言ってなかったんだ…24歳だよ」




「ふーん、じゃあ6年違いだね!」




「改めて言わないでくれる?」




小学1年生の時には6年生。
中学1年生の時には高校3年生なんだよ!?
めちゃくちゃ歳上なんだから…!




「そこそんなに気にするところ?」




「私は今、社会人。キミはまだ高校生。言わなくても分かるよね?付き合うって言っても健全なお付き合いだからね?いや、スタートの時点で健全じゃないけど…」




「アハハ…!一人で言って一人で突っ込んでるじゃん」




屈託のない笑顔を見ると本当に、本当〜に悪いことしてる気がする。
この子の保護者に何て思われるだろう。
うわ、考えただけで貧血が………




すみません……
申し訳ありません……
大事な大事な息子さんを………私……
ん?本当のところはどうなの?




「どうしたの?香帆さん」




「あの、改めて聞くのは気が引けるんだけど……」




「何でも聞いてよ」




「その、私たち………本当に………一線越えたのかな!?って」




「本当に記憶ないんだ?珍しいタイプだよね」




ごもっとも……
いや、断片的にはうっすらとあるんだけど。
キスしてる最中だとか……
おそらく上に乗ってる感じだとか……









< 12 / 94 >

この作品をシェア

pagetop