消えないで、媚薬。




ちょっと待って………力抜ける。
ヤダ……私そんなに飲んでいないのに抵抗力弱過ぎ。
どんなに酔ってても相手が男ならやっぱり力は敵わないの…?
ヤバい……
このままじゃずっと口の中犯され続ける……




やっとの力で唇を離した。
乱れる吐息が思考を鈍くする。




「高野……今は俺だけを感じて?俺以外考えるな」




再び重なる唇。
何人かトイレに来た人帰って行っちゃったよ?
こんな場所でキスしてたら迷惑で仕方ないよ。
とにかく止めさせなくちゃ。




腰を引き寄せられ服の上から胸を触られた。
これ以上は無理…!
何度も絡ませた舌を甘噛みした。
違う……煽ったんじゃないってば。
分かんないんなら仕方ない。
少し強く噛んでみた。




ようやく唇が離れて視線が合う。




「その顔……マジで煽ってるだろ?」




「煽ってなんかないから…!てか、なに?コレ……」




「お前が欲しくなった、それだけ」




「はぁ?冗談やめてよ」




「冗談?高野も感じてたじゃん、俺とのキス」




「ハァ……手離して?お願い」





離してくれた手で時田くんの乱れた前髪を整えてあげる。





「突然過ぎて戸惑っただけ。抵抗させてくれないし…最初から絶対噛んでやるってタイミング見計らってたんだから」




「ハハハ、噛まれてもまたするけどね」




「ちょっと…!やめてよ!」




思わず口を隠す。




「そんなに嫌かよ、俺これでもずっと高野のこと想ってたんだからな?あっさりフるなよ」




そ、そうなの?いつから?
まぁ、いいや。
どちらにしろ私が伝えたいのはただ一つなの。
ごめんね……時田くん。




「それ、酔ってて言う?」




「勢いが大事だ。でも酔ってても記憶はあるからな?生半可な気持ちじゃないから」






< 46 / 94 >

この作品をシェア

pagetop