消えないで、媚薬。



「こうやって抱き寄せてくれたんだ」と無理やり回されて密着する。
お、覚えてないんだもん……ごめん。




「最初は激しくてびっくりしたけど一瞬で気持ち良くなってた……初めてキスだけでいきそうになった」




恥ずかしさでカァーッと熱くなる。
茹でたこ状態なのバレないで。




舌を絡めながら回想してく。




「なんてキスが上手い人なんだろうって思った」




「ん……」




「キスだけで身体中シビれた……」




あ……ヤバイ…………
止まらない………




「そう……そうやって全部吸われた……いっぱい口の中犯されたんだよ…?」




もう息があがりそうなほど淫らに身体をなぞり視線を注いでしまう。




「その瞳で射抜かれた……香帆さんが欲しくて堪らなくなった……」




そうだったんだ………
私、そんなふうにして慶太を求めてしまったんだね。
悔しいけど、酔ってた上にこんなキス繰り返したら無意識にでもセックスって出来ちゃうもんなんだね。




「覚えてなくてもいいよ……俺がちゃんと覚えてるから。あんな素敵な思い出、この先の人生で塗り替えられることなんて絶対ない」




嗚呼……この嘘のない真っすぐな瞳に先に惚れたのはきっと私の方。
今でも純粋さに戸惑ってばかり。
ストレートに伝えてくれる素直さもどんどん沁みていく。
積んできた壁が脆とも崩壊してくの。




もう……抵抗力なんてない………
受け入れてしまう………
どうやってこの手を解けばいいの?
どうすればこのキスを止めさせられるの?
服の中に手が入ってくる。
バストに触れてキスが激しくなった。




服の上から中の手に触れ動きを止める。
暗闇で視線が合う二人。
火照る身体が歯止めを効かなくさせてることを充分理解しながら……







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