消えないで、媚薬。



「これだけは我慢出来ないから…」




「うん……」




キスだけは許してあげる。
首筋に彼の指が触れて唇が這う。




「あ…ダメっ……」




這わせたまま私の反応を覗っている。




「キスもキスマークも我慢出来ないんだけど…?」




「え…?」




「他は我慢するから……今日はどこにつけたらいい?」




え……?キスマーク!?
どこにって………私が指定出来る訳ないでしょ。




「首がダメなら鎖骨?胸?お腹でもいいよ……どこがいい?」




「どこって………」




「見えなきゃいいんでしょ?」




「え……ちょっと…」




ゆっくり服をめくられ、脇腹らへんを吸われる。
チクン…としてそこだけが熱くなる。




「え……慶太、ちょっと……」




腰あたりにも跡をつけられ、スカートも上げられ片足を持ち上げるからストップをかける。




「これで最後だから……お願い」




「でも、そこ……」




「ここにつけたい……」




「つ…………」




見てられなくて顔を背けた。
少し足を開けられて内股に唇が触れる。
ビクン…と身体が反応して「イヤ…ッ」と声が漏れてしまう。
内股といってもかなり際どく、大事な部分に近い。




ねぇ……長くない?
もうちゃんと跡ついてるってば。




「慶太……そろそろ……」




こっちの身体が保たない。
この態勢ヤバイよ。
かなり大きな跡になりそう。
やっと唇が離れて息づく間もなく押し倒されてキスを受ける。




さっきと少し違うのは、かなり抑えてくれてるのが手に取るように分かること。
必死に鎮めようとしてる。
荒い息を整えながら額を合わせて。







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