消えないで、媚薬。



「大好きだよ……香帆さん」




「ん……」




「あと2年………長いよぉ……」




「うん………頑張って?」




「こんなに誘うくせに?」




「誘ってなんか……」




「その度にキスマーク増えてくからね?覚悟してね?」




「うっ……マジか」




「あんなキスした香帆さんが悪い」




覚えてないのは更にたちが悪い。
ごもっともです。
ごめんなさい。
でもこれ以上罪を重ねて捕まりたくない。
保育士が未成年に淫行だなんて……




「でも仕方ないじゃない、あの時は止まれなかったんだもん…だから今すごく必死なんだってこと分かってくれるよね?」





「うん……頑張って耐えるけどキスしたらやっぱり欲しくなる…でもキス出来なくなるのはもっと嫌だ」




「酷だけど……それ繰り返すしかないよ。私も……出来ないのは嫌かも」




「じゃあ香帆さんも俺のこと好きなんだよね?ちゃんと両想いなんだよね?」




「え、あ……うん……そうだね」




ちょっと膨れっ面。




「ちゃんと言ってよ……香帆さんの口から聞きたい」




ピッと突然明かりがついて目が慣れない。
って、今つけるか!?
「早く早く♪」って顔が近い。




「い、一回しか言わないからね?」




「うん!」




腰に手が回ってくっついて離れない。
まるで尻尾を振る大型犬みたい。
うぅ……目を見て言えないよ……




「あ、ちゃんとこっち見て言ってね?」




やっぱり………
もう自分が耳まで真っ赤なのが分かる。




「えっと……慶太が好き…だよ」




頬を寄せ合うから耳に息がかかる。




「再来年の11月9日だからね?その日は寝かせないから宜しく」




さらっと誕生日カミングアウトするところ可愛過ぎる。
ヤバイ……好きが止まらない。






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