ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活


『ハイ、どうぞ。』


ガチャッ!


「忙しいところ、すみません。昼休みに一度こちらに伺ったのですが・・」

ニッコリと微笑みながらカウンセリングルームの中へ入ってきた前田先生。



『昼休み?!・・・すみません。私、居眠りしてて・・・』

「いえ、整形外科の森村先生がこちらに入っていくのを見かけてしまったので。その後、日詠先生の姿も・・・彼らがここに」


昼休み
森村先生と日詠先生

もしかして
焼肉デートのお誘いとか
首筋にキスとか
前田先生、もしかしてその様子を聞いちゃった?!



『いや、だから、その・・・あれは』

「スゴイですね~!だって、未来のこの病院を背負って立つ二人って言われてるんですよ、彼ら。その二人が揃ってここに来るなんて」

『彼ら・・・ですか?』


昼休みの出来事がバレてしまったのでは?とヒヤヒヤしている私の目の前で珍しく興奮気味に話し始めた前田先生。
いつもはおっとりとした話しぶりなのに。


「そうそう、森村先生と日詠先生!患者さんの心理状態にまで気を配って高梨さんに相談しに来るなんて、やっぱり彼らはさすがだな~・・スゴイ!!!!・・ボクも診療科は違うけど、彼らみたいなドクターになりたいなっていつも思ってるんです!」


どうやら中の様子は窺ってなかったみたい

だってあの二人は
焼肉デートの後にカラダの奥を見たいと口にしたりとか
私の首筋にキスしたのを他のスタッフに見つかってお説教されたとか
そんなコトをここで繰り広げられたワケだし

そういう事実があったコトを前田先生には正直に言わないほうがいいみたい
だってこの若者の理想と夢を壊してはいけないし・・・
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