お前は、俺のもの。

廊下の突き当たりのドアを開けるとリビングが広がり、奥にダイニングとキッチンが見える。
広い。
この空間だけで、私の部屋の四倍はありそうだ。しかも新聞や雑誌、脱ぎ捨てられた服や大きなゴミ袋の山を片付ければ、きっともっと広いはずだ。

あ、なるほど。

「もしかして、私が独り暮らしができない理由をあれこれ聞いたのは、このことが関係してますか?」

ダイニングの空き缶をゴミ袋に捨てる鬼課長の手が、ピタリと止まる。
クスッ。
もう我慢できずに笑ってしまった。
逆三角形の目でギロリと睨まれても、片手にゴミ袋を持つ家庭的な姿の彼は、親しみが持てそうな気がした。

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