お前は、俺のもの。
「ん」
体の重みに気がついて寝返りをしようとしたが、ガッチリと体が固定されて、なかなか動けない。
「…ん?」
寝ぼけながらも目を開けてみると、薄暗い中で肩を震わせ笑いを耐えている鬼課長が、横で私を抱きしめていた。
「いつ目が覚めるか見ていたけど、朝は弱いんだな」
と、目を細めて笑う。
私は眠気が抜けず再び目を閉じて、口だけ動かした。
「なんだか、昨日からクールな顔が崩れている気がします」
「へえ。凪はクールな俺がいいんだ?」
「…ん。わたし、はぁ…どっちも、すき…」
働いていない頭で、後半は何を言ったのか自分でもわかっていない。
すると、腰から背中に回っている鬼の腕にグッと力が入った。鼻が鬼の胸に塞がれて、急に息苦しくなった。
「うぐっ」と呻いて鬼の体をトントン叩いた。
「あ、ごめん」
と、彼は直ぐに力を緩めてくれた。
「お前の爆弾発言は調子が狂う。俺が耐えられない」
鬼はそう言って、私の唇にそっとキスを落とした。
「?!?!?!」
さすがの私も、唇の感触に目が覚めた。
「いっ、いっ、今のっ」
「え?今の?おはようのキス」
「へ??おはようのキスって…」
「昨日もしただろ?おやすみのキス」
「?!☆%#@¥&♪」
うっすらと記憶に残る唇の柔らかい感触はまさか、と頭の隅で思いながらも動揺する私を横に、満足そうに見ている鬼。そして、彼は私の頭の上に手をポンと置く。
「唇甘噛みした仲なのに、ライトキスくらいで騒ぎすぎ。朝飯にするから、顔を洗ってこいよ」
何事もなかったように、ベッドから起き出す鬼。
私はあなたの爆弾行動に調子が狂うんですけど?!