お前は、俺のもの。
「女性社員たちが言ってますよ。「一ノ瀬課長は仕事がデキてスタイル抜群のイケメンだ」って」
「そういうのはな、俺の好きな女だけがそう思ってくれるだけで十分なんだよ」
「営業の男性社員も「一ノ瀬課長のような、仕事のデキる男になりたい」と聞いたことがあります」
「男にモテても嬉しくない」
完全にへそを曲げてしまっている。
話題を変えよう。
「一ノ瀬課長、今日は何をするんですか?」
鬼課長は食事を終えると席を立ち、私の所へ来た。
「課長呼びが直らないその口には、ペナルティが必要だな」
と、私の顎を持ち上げた。
「んっ」
唇が重なる。
彼の舌先がゆっくりと私の唇をなぞっていく感覚に、肩がビクッと震えた。
上唇を軽く吸われて「チュッ」と、甘いリップ音を立てて離れていく。気づかずに閉じた瞼を開く。
──元カレの二人とキスの経験はある。でも唇を重ねるだけで、こんなにゾクゾクするキスなんて。
ドキドキを加速する胸を押さえた。