お前は、俺のもの。
「……」
一瞬で全身の血液が凍った感じがした。きっと連絡しなかったことで激怒しながら、こっちに来るのか。それとも「助手をクビ」と、言い渡しに来るのか。
いや、できれば迷子になってこの家が見つからず、帰ってもらえると助かるのだが。そうすれば、私の醜態を家族に見られずに済む。
「クビ」を言い渡されるのは、会社だけで十分だ。
と、とにかく着替えて顔を洗って、外の様子を見に行こう。
そう決めて、服を脱ぎ出した時だった。
「お姉ちゃん、起きたー?なによ、今起きたの?」
部屋のドアを開けて入ってきたのは、春奈だった。
「うん、今、起きた」
と、いつものTシャツと穴の空いたジャージを身につける。
すると、春奈が困った顔をした。
「その服はやめた方がいいよ」
「どうして?」
脱いだ服を拾い上げた私は、春奈を見る。
「だって…今、お姉ちゃんに会いに、一ノ瀬さんってイケメンが来てるもの」