お前は、俺のもの。

「小堺は営業企画に配属されてから今まで、しっかり仕事をしてくれたから信用して任せていた部分が多い。しかし、満島も嘘を吐いているとは思いたくなかった」
「送り状のコピーは、あったんですか」

彼の頭が小さく頷いた。
「小堺がいつも使っているゴミ箱の中に、細かく破かれたものがあった。拾い集めて貼り合わせてみたら、お前の書いた文字があった。後になって笹島があの日、外出から戻った時にドア越しにお前とすれ違ったことを思い出してくれた。今朝、小堺から事情を聞いて、嘘を言ったことを認めさせた。どんな理由であれ、会社で保管すべき書類を故意に破棄したことは許すことはできない」
鬼課長は目を伏せた。

「今日、お前が休日だと知って、事の経緯を話そうと何度も電話した。電話に出ないのは、俺が少しでもお前を疑ったことを怒っているからだ、と思った」

──まあ、私も上司に対して、あんな言い方しちゃったしね。

今になって、私も個人的な感情に任せて大人げなかった、と心の中で反省する。
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