お前は、俺のもの。
綾乃の機嫌の悪さに、彼らは顔を見合わせた。市村係長は部署が違うためイマイチ状況が飲み込めていないようで、鬼課長が私達が誰の代わりに残業をしているのかを声を潜めて説明しているようだ。
経理から報告のあった入金の確認をしていく。残念ながら再請求の内容のものは再請求の印を押して付箋を貼る。一件ずつ確認する大変な作業だ。
全ての請求のチェックが終わった時には、二十一時を過ぎていた。
綾乃が
「凪さん、私の方は見積書全て終わりましたよ」
と言って、座ったまま両腕を大きく上げて背伸びをした。
私も両肩がバキバキだ。そして、
「あとはお盆の営業時間の案内の書類だけね」
と呟いて取り掛かろうとしたときだった。