希望の華
私の彼らに隠していること。
・忍の人間であるということ
・未来から来たと思われること
・ability personだということ
ここが幕末ならば、最初のことはあまり重要じゃないかもしれない。
別に私は任務をもってここにきてるわけじゃないから、さして問題はない。
そうであっても素性を簡単に話せないのは忍の性かもしれない。
「総司、もうしまっていい。斎藤も座れ。
有栖。これからいくつか質問をする。
全部肯定か否定かで答えろ。」
私が小さくうなずくと彼は私の前に座った。
ようやく緊張を解くことができる。
素直に答えようじゃない。
「お前は女か。」
「はい。」
「記憶は確かに残っている。」
「はい。」
「忍の出身か。」
「...はい。」
私の返答に後ろで沖田がため息をつく。
隠していた私を責めるその空気は息苦しく感じた。
いや、未だ大きな秘密を隠し続ける私への、かもしれない。
「忍なら。それなりの対応が必要だ、たとえ女であっても。」
土方の言葉に私は息を呑むことさえできなかった。
この時代の対応、それは拷問。
それは避けたい。
「斎藤、そいつを縛って蔵にでも入れておけ。」