僕はペットで離婚を決めました

 他の犬たちとも遊んで楽しそうな小太郎。

 美奈はペットを連れた他の同世代の女性と話して楽しそうにしている。



 
 随分と待たされていた謙の下に美奈が小太郎を連れて戻ってきた。


「お待たせ謙ちゃん。小太郎、随分楽しそうだった」

「そっか、よかったね」

 ちょっと気にない返事をする謙。





 その後。

 食材を買って家に戻ったのは夕方6時を回る頃だった。


 冷蔵庫に食材をしまって、美奈は夕飯を作り始める。


 そしてその間に、小太郎にご飯をあげる。



 ソファーに座ってテレビを見ながら、謙は夕食が出来るのを待っている。


 美味しそうにご飯を食べている小太郎。

 

「はーい、小太郎。今日は特別ね」

 
 焼いていたお肉を、小太郎にあげる美奈。


 横目で見ていた謙は。


 犬になんで肉を食べさせるんだ?人間の食べ物あげていいのか? 

 と、思った。





 暫くして夕食が出来上がって食べ始める謙と美奈。


 今日はステーキを焼いて、サラダを作った。

 肉の焼き加減がちょっと固いような気がするが、まぁ仕方ないだろう。

 謙はちょっと我慢しながら夕食を食べていた。


 
 美奈は自分が食べている肉をまた小太郎に食べさせていた。

 さっきも食べさせていたのに、また食べさせている。

 デブになっても知らないぞ。

 謙はそう思っていた。

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