いつか、きっと。
「だけんな、俺は明日美と生涯添い遂げたかって思うとる。だから俺と」



今だっ!

今しかない!



「わ、私のこと、もらってくれる?」



………………………………。



勢いを削がれたんだよね多分。

ポカーンと口を開けたまま、私を見ている友也。 



「私ね、ずっと憧れとった。偽者彼女からいつかは本物の彼女になれる時が来るって期待しとった。いつまで待てばよかとかなって……不安やった。でももう待たんでよかとやろ?」



私たちの契約はとっくに解消されてしまっている。

だから私は今は友也の偽者彼女ですらない。

本物になりたくてたまらなかったけど、偽者でもいいから友也の彼女でいたかったのも本音。

私の心はいつでも綱渡り状態だったのかもしれない。



もう失う心配は要らないよね?

もうぐらついたりしない。



「友也、大好き。私を友也のお嫁さんにして!」



ずっと言いたくて、だけど言えなかった。

私は友也のことだけが好き。

これからは今まで言えなかった分、何度でも言葉にして伝えたい。



『友也、大好き』って。



友也のお嫁さんになりたかったの、気付いてた?

それが私の人生プラン。




「逆プロポーズ…………」



「え、逆ってなん?男の人しか求婚できんって決まっとらんやろ。で、どがん思うとると?私のこともらってくれると、くれんと」



友也が私にプロポーズしようとしてくれてるのを知ってて、私から言ってしまおうだなんて。

卑怯なやり方なんだろうけど、私だってずっと我慢してきたんだから……。

友也から言ってもらうのを待つだけなんて、そんな消極的じゃダメだと思うの。

欲しいものは『欲しい』と言わなきゃ。

ねえ友也、どうなの?



「くれるって言うとなら、有り難く頂戴する。俺は明日美と一緒に幸せになりたか。…………結婚しよう!」



私の方から強引にプロポーズしてしまったけど、友也からもちゃんと言ってくれた。

『結婚しよう』って。


 

「はい喜んで!」



断る理由なんて見つからない。 

これでやっと堂々と友也の胸に飛び込める。



ありがとう友也。

あなたが望むなら私のすべてをあげる。

『やっぱり要らない』なんて言っても遅いんだから。

私がどれだけ友也のことを好きなのか、これから嫌っていうほど教えてあげる。

そんな私を全力で受け止めて!



「うげっ…………」



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