あたしを知らないキミへ
「恵美加」
さっきまで隣で座っていた朋美が、急にあたしを抱きしめた。
「ごめんね。何も出来なくて。あたしは、ただこうやって恵美加の側にいることしか出来ないから・・」
そして、朋美はあたしを抱きしめる腕をさらに強くした。
「なんで朋美が謝ってんの」
「だって・・」
ありがとう。朋美がいるから、こんなあたしでも相談できる人がいる。だから、すごく救われてるよ」
そして、朋美は優しく微笑んだ。
あたしの恋は、これからどうなっていくんだろう。
それは誰にも分かりはしない。