あたしを知らないキミへ
今日も電車は1人。

イヤホンを耳につけて、音楽を大音量にして聴く。
5分くらいして電車が来る合図の赤いランプが点滅した。

カンカンカンカン・・

左から電車が来るのが見えた。
アイツは・・来なかった。
相変わらず電車の中は空いていて、あたしは一人用の椅子に座った。
しばらく電車に揺られながら、学校に向かった。

「朋美、おはよ」

いつものように挨拶をしただけなのに、なぜか今日の朋美は少しだけあたしの言葉に体を震わせた。

「恵美加・・」
「ん?どーした?」
「・・ううん!なんでもない!おはよ!」
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