あたしを知らないキミへ
そして、また前を向いて歩き出した。

その言葉に、あたしは自然に笑みが零れた。

なんか朋美が、あの人を好きになった理由が分かった気がした。
好きだからこそ、嫉妬だってすることもあるし、時には周りが見えなくなってしまうことだってある。

だけど、朋美の彼氏がちゃんと朋美のことを一番に見ていてくれる素敵な彼氏だったから本当によかった。

あたしは、しばらく朋美の彼氏の後ろ姿を見送った後、帰りの電車に乗り込んだ。


「ただいまー」
「おかえりー」

ワンワン‼

あたしは、サキを抱えたまま自分の部屋にに入った。
そして、そのままベッドにダイブする。
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