あなたの願い、叶えましょう。 ー ただしその代償は・・・ ー
「ねぇ夏美、いつになったら一緒にカフェ行くの?約束してからもうだいぶ経ってるけど。あんたずっと咲也と一緒だし、最近私のことほったらかしすぎ」
ふぅ、と呆れた様子で由美が放課後話しかけてきた。
「……あ、ごめん由美。そうだね、じゃあ明日にでも行かない?」
「明日ね、約束だかんね!」
「うん!」
今日の放課後は咲也と帰る約束してるし、咲也には明日は由美とカフェ行くって言っておこ。
「明日は帰れない?」
帰り道、咲也に明日のことを伝えた。
「うん、由美とずっと新しくできたカフェ行く約束してたんだけど、行けてなかったから。だから明日一緒に行くことにしたの、だから明日は……」
「だめ。」
「え?」
「明日も俺と帰ろ?カフェなら俺と行こうよ。」
「え……でも、由美と約束しちゃったから……」
「そんなの断って。俺との時間削ってまで行かなきゃいけないわけ?」
「で、でも由美は親友で……」
「親友と俺、どっちが大事なの」
「…………どっちって…………」
咲也、最近なんか変。
1日くらい、「いいよ」って言ってくれると思ったんだけど……。
でも、せっかく咲也と付き合えたのに、嫌われたくない。
ここで反論すれば、「別れよう」って言われるかも……。
「……わかった。由美には咲也と帰るって、言っとくね……」
由美は親友。
わかってくれるよね……。