あなたの願い、叶えましょう。 ー ただしその代償は・・・ ー



「ねぇ夏美、いつになったら一緒にカフェ行くの?約束してからもうだいぶ経ってるけど。あんたずっと咲也と一緒だし、最近私のことほったらかしすぎ」




ふぅ、と呆れた様子で由美が放課後話しかけてきた。




「……あ、ごめん由美。そうだね、じゃあ明日にでも行かない?」


「明日ね、約束だかんね!」


「うん!」




今日の放課後は咲也と帰る約束してるし、咲也には明日は由美とカフェ行くって言っておこ。














「明日は帰れない?」




帰り道、咲也に明日のことを伝えた。




「うん、由美とずっと新しくできたカフェ行く約束してたんだけど、行けてなかったから。だから明日一緒に行くことにしたの、だから明日は……」


「だめ。」


「え?」


「明日も俺と帰ろ?カフェなら俺と行こうよ。」


「え……でも、由美と約束しちゃったから……」


「そんなの断って。俺との時間削ってまで行かなきゃいけないわけ?」


「で、でも由美は親友で……」


「親友と俺、どっちが大事なの」


「…………どっちって…………」




咲也、最近なんか変。


1日くらい、「いいよ」って言ってくれると思ったんだけど……。


でも、せっかく咲也と付き合えたのに、嫌われたくない。


ここで反論すれば、「別れよう」って言われるかも……。




「……わかった。由美には咲也と帰るって、言っとくね……」




由美は親友。


わかってくれるよね……。


< 16 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop