あなたの願い、叶えましょう。 ー ただしその代償は・・・ ー
「どうしたの?顔色悪いけど」
帰り道、咲也があたしに聞く。
「……由美と……喧嘩しちゃって……」
「今日カフェ行くって言ってた子?」
「そう……」
「なんだ、そんなこと。そんな小さなことで喧嘩するくらいなら、それまでの程度だったってことだよ」
「でも……由美はあたしの……」
「あ、そうだ。今日も夜ご飯、一緒に食べるよね」
「……え?あ……今日は家で食べるって、お母さんに言ってきちゃったし……」
「なんで?俺のこと、好きじゃないの?」
「……え」
「それくらい断って、俺とごはん食べよ?今日も奢るし」
「でも……」
「俺と一緒に、居てくれるよね?」
……咲也が……変。
やっぱり変だよ。
こんなの咲也じゃない。
こんな束縛的で……あたしのこと、ちゃんと考えてくれてなくて……まるで自分がよければそれでいい、みたいな……。
でも、何か言って、嫌われたく……ない。