幼な妻だって一生懸命なんです!
「今、何してた?」
「もう寝るところです」
笑いを誤魔化しているとは言えない。
「マジか?お子様時間だな」
小馬鹿にされているとわかって黙って聞いていると
「まぁ、それでいいけど」
どっちなんだよ、とツッコミを入れたいのをじっと我慢してまともな返事をした。
「早寝なんです、長瀬さんは家ですか?」
「まだ会社」
「えっ?まだ仕事中なんですか?お疲れ様です」
「帰り支度をしているところ。ところでお前のシフトはどうなってる。休みはいつだ」
「突然話が変わりますね。おととい休暇を取ったばかりで、次は…」
そう言いかけて、壁に掛けたカレンダーを見る。
カレンダーにはシフトが記されているからだ。
「あ、次の木曜日ですね、4日後」
「木曜か」
そういうと、電話口の向こうからパラパラと紙をめくる音がする。
「会議が入ってる」
「ん?」
「会議が入ってるから休めないな、次の休みは?」
「その次は、あ、私連休だ、そこ」
「早く言えよ、なら金曜だな。金曜日、空けとけよ」
「何かあるんですか?」
「休みに会うだろう、普通」
「会うって?えっ?…デートってことですか?」
コホンと咳払いする音が小さく聞こえて来た。
「まぁ、そうともいう」
その時、いきなり部屋のドアが開いた。
慌ててスマホを手のひらで覆う。
「充電器ある?」
弟の啓介がいきなり入って来たのだ。
「ノックしてよ」
啓介は私の手元をチラッと見て
「電話中か、終わったら貸して。友達に貸したら戻ってこなくなった」
それだけ言って、パタンとドアが閉まった。
突然の啓介の襲来に、長瀬さんを放ったらかしにしていた。
「もう寝るところです」
笑いを誤魔化しているとは言えない。
「マジか?お子様時間だな」
小馬鹿にされているとわかって黙って聞いていると
「まぁ、それでいいけど」
どっちなんだよ、とツッコミを入れたいのをじっと我慢してまともな返事をした。
「早寝なんです、長瀬さんは家ですか?」
「まだ会社」
「えっ?まだ仕事中なんですか?お疲れ様です」
「帰り支度をしているところ。ところでお前のシフトはどうなってる。休みはいつだ」
「突然話が変わりますね。おととい休暇を取ったばかりで、次は…」
そう言いかけて、壁に掛けたカレンダーを見る。
カレンダーにはシフトが記されているからだ。
「あ、次の木曜日ですね、4日後」
「木曜か」
そういうと、電話口の向こうからパラパラと紙をめくる音がする。
「会議が入ってる」
「ん?」
「会議が入ってるから休めないな、次の休みは?」
「その次は、あ、私連休だ、そこ」
「早く言えよ、なら金曜だな。金曜日、空けとけよ」
「何かあるんですか?」
「休みに会うだろう、普通」
「会うって?えっ?…デートってことですか?」
コホンと咳払いする音が小さく聞こえて来た。
「まぁ、そうともいう」
その時、いきなり部屋のドアが開いた。
慌ててスマホを手のひらで覆う。
「充電器ある?」
弟の啓介がいきなり入って来たのだ。
「ノックしてよ」
啓介は私の手元をチラッと見て
「電話中か、終わったら貸して。友達に貸したら戻ってこなくなった」
それだけ言って、パタンとドアが閉まった。
突然の啓介の襲来に、長瀬さんを放ったらかしにしていた。