擬似結婚ー極上御曹司の一途な求愛ー
【ピンクの薔薇のはなことば 恋の誓い 雄大から亜里沙へ 九十九本の花をささげる──ずっと一緒に、永遠の愛を】
またもや亜里沙の目に涙が滲む。
「気に入ってくれたかな?」
「はい。とても」
「薔薇は贈る本数で気持ちを伝えることができるって聞いたんだ。九十九本は俺の思いそのものなんだ」
喜びを表す言葉が見つからない。どうすれば彼に亜里沙の気持ちが伝わるのか。
少し考えた後に花束をダイニングの椅子に丁寧に乗せて、彼に向き直った。
亜里沙を見つめて少しはにかんでいるような表情は、彼もこんなふうに花束を贈るのは初めてかもしれないと思わせる。
──私が、最初の人?
「雄大さん、ありがとう」
彼の背中に腕を回して、ぎゅうっと抱きしめた。亜里沙の腕の力では思いの半分ほどにもならないけれど、精いっぱいに伝えたい。
「私も……雄大さんが好き」
彼の腕も亜里沙の華奢な体を包み込むように、そっと抱きしめかえしてくれる。胸に幸せな気持ちが広がって、どうしようもなく彼が愛くて、また目に涙が滲んだ。
「二度目のプロポーズだよ……俺と、永遠の愛を誓ってくれる?」
瞬間頷きそうになって、とどめた。まだ決心はついていない。
彼を好きだけれど、YOTUBAグループの御曹司の妻になるには、愛情だけでは乗り越えられない厚い壁がある。