離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活
ごくごく普通に、未来にある離婚のことは考えずに。そうして穏やかに過ごせたら、きっと終わりも穏やかに迎えられる気がする。
「了解。そうしよう。普通に夫婦として楽しく」
「はい、和気あいあいと」
千景と意思を確認したところでランチプレートが運ばれてくる。サンドイッチやグラタン、プチデザートも欲張りに詰め込んだワンプレートランチだ。
揃って「いただきます」と手を合わせ、海老とブロッコリーのマリネにフォークを伸ばす。それを口に運んでおいしさを噛みしめていると、周りのテーブルから視線がチラチラと向けられているのに気づいた。ほかでもなく千景を見ているのだ。
そうだよね。つい見たくなる容姿だもの。
雰囲気からして普通とは違う。引き寄せる強力な磁力とでもいうのか。自分が周りの人の立場だったら、やはり見ずにはいられないだろう。
期限こそあるけれど、そんな人の妻に自分はなったのだと、改めて痛感したのだった。