離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活

今はオウンドメディアやSNSを使ったマーケティングはいくらでもある。シュプリームウエディングではWebサイトがより多く露出される取り組みをもとにブログを作成し、以前から自社オリジナルの情報を発信してファンを獲得してきたのだ。

それらをしっかりと実践できていれば、広告媒体に依存せずに集客できる。もちろん、いくらアクセスが集まったところで、ニーズがあり独自性をもった商品やサービスでなければ売れないが。シュプリームウエディングにはその力があると、千景は自信をもっていた。


『ですが――』
「申し訳ありません。来客がございますので失礼いたします」


千景は拒絶を匂わせて電話を切った。

会社が大きくなると、今のような営業の電話は後を絶たない。だが、必要なものではなく、なくては困るものを取り入れるというスタンスを意識しなければ、企業の存続は難しいと千景は常々考えていた。

大きくため息をついて背もたれに身体を預ける。すると電話のやり取りを見ていたかのように再び社長室のドアが開き、美園が入室した。


「続けて失礼いたします。社長のお父様がお見えになりました」
「……父が?」

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