キミに伝えたい愛がある。
「話ってなんですか」



私はイライラを制御できなかった。


5年経った今さら関係を修復しようなんて思わないでほしかった。



「話っていうのは...陸のこと。実はね、ウチら陸が実家を出る前に別れたんだ」


「それがどうしたんですか?」


「陸はウチのこと見てなんていなかった。ずっとちーちゃんが好きだったんだよ。だからこの前の同窓会で会えると期待してた。ウチが連絡したのはそれが理由」


「そんなわけない。りっくんが私を...。そんなのあり得ない」



めぐちゃんは首を大きく横に振った。



「全部ウチが悪いの。ウチがちーちゃんと空くんがいい感じだから邪魔しないでって言ってちーちゃんに近付けさせなかったし、陸を強引に交際に導いたのもウチ。陸を取られたくなくて必死だった。本当にごめんなさい...」



なんでそんなこと、


そんな大事なことを今さら言うの。


私が我慢してた時間は無駄だったってこと?


めぐちゃんのためだと思ってやったことも、セーブした気持ちも全部無意味だったの?


プツンと糸が切れた。


涙も悲しみも怒りも感じなくてとにかく無だった。


何も考えられなかった。



「帰って...」


「ちーちゃん、待って。まだ話が...」


「聞きたくない!もううんざりなの!」



近所迷惑承知で怒鳴った。


こんなに大声を出して叫んだのは人生初だ。


誰にも迷惑かけないように、


誰にも嫌われないように、


自分の気持ちを口に出すのを止めて来た。


でももう限界だった。

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