キミに伝えたい愛がある。
12月25日。


今宵はクリスマスだというのにまさかの残業だった。


年明けから私にも本格的に参戦してもらうということで、秋山さんから色々と手解きがあり、8時を回ってしまっていた。


いつもは8時から5時半までだから、2時間以上多く働いたことになる。



「いやあ、ごめんね。クリスマスだっていうのに。さっさと片して帰りなよ!じゃあ私は旦那が待ってるから帰るわ」


「はい。ありがとうございました」



1人きりの部屋は物静かで、寂しささえ感じた。


私が生まれる前の曲にあった。


1人きりのクリスマス...。


祖母と離れて暮らすようになってからはほぼ毎年そうだ。


去年は例外で会社の同僚とクリスマスイブにファミレスでお一人様の集いを開いた。


今年はそんなの無いから仕方がない。


気分だけでもクリスマスになるように渋谷のイルミネーションでも見て帰るか。


帰ろうと資料をまとめて机の引き出しに入れようとしたその時。



「ちー」



聞き覚えのある声に私は顔を上げた。


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