副社長の歪んだ求愛 〜契約婚約者の役、返上させてください〜
華さん達が去った後、啓太さんと二人になっても、私の興奮はまだ冷めなかった。

「それにしても、すごい偶然でしたね」

「ああ。僕も驚いたよ」

「啓太さん、ここに連れて来てくれて、ありがとうございます」

「どういたしまして。僕は、珍しくはしゃいでいる美鈴を見られて、嬉しいよ。仕事の時じゃあ、絶対に見せない姿だろうから。プライベートな美鈴を、こんなふうに独占できるなんて、幸せだよ」

「は、はしゃいでるって……」

啓太さんの全てに、気恥ずかしくなる。
真っ赤になった頬を抑えて俯いた。

「こんな素の美鈴は、一層かわいい」

ますます真っ赤になったのがわかった。

「もう。啓太さんは、いつも私を恥ずかしくさせますね」

「楽しいからね」

大して悪びれもしないで言う啓太さんを、ジト目で睨む。

「今日一日で、美鈴はますます僕に慣れてくれたみたいだね。すごく嬉しいよ」

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