副社長の歪んだ求愛 〜契約婚約者の役、返上させてください〜
週末、私は静岡の母の元に帰ってきていた。

「ただいま」

「おかえり、美鈴」

玄関先で、母が迎えてくれた。


「お母さん、元気にしてた?」

「ええ。美鈴は……なんだか疲れてる?ちょっと痩せたんじゃない?」

「うん。そうかも。ここのところ、パーテイーに同行することが多くて。私、そういうの苦手だし、ドレスは何回着ても着慣れないしね」

「そう。秘書の仕事も大変なのね。無理はしないでね」

「うん」



母といっしょにお昼ご飯を食べで、リビングに移動して、お茶を飲みながらゆっくりしていた。

「ねえ、お母さん」

「うん?」

「私さあ、こっちでお見合いでもしようかなあ」

「突然どうしたの?何かあったの?」

「いろいろ考えてるんだよね。今はよくても、このままお母さんを一人にしていたくないし」

「やあね。私はまだまだ元気よ。老いたつもりはないわ」

母は、嫌そうな顔をした。

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