副社長の歪んだ求愛 〜契約婚約者の役、返上させてください〜
月曜日。
早めに出社して、朝一で社長室の山岸さんの元に向かった。
「おはようございます」
「おはよう。早くからどうした?」
「はい。突然で申し訳ないのですが……」
そう言って、そっと退職願を差し出した。
山岸さんの片眉が、ひゅっと持ち上がる。
「実家の方に、帰ろうと思います。引き継ぎはやりきれてないのですが、マニュアルを作成しておいたので、田中さんと山本さんなら大丈夫だと思います」
「今日付けでってことかな?」
「できれば」
山岸さんは、腕を組んで考え込んでいた。
「これは、保留ということにさせて。正直、片山さんのいない今、佐山さんに抜けられるのは、会社として少々まずい。
しばらく有休を取って、もう一度じっくり考えてみて。それでも、どうしてもということなら、正式に受理するから。
それまでの間、佐山さんが抜けるかもという意識で、田中さんと山本さんにも心がまえして仕事を進めてもらう。秘書の業務も、数日ならこちらでなんとかまわすから」
早めに出社して、朝一で社長室の山岸さんの元に向かった。
「おはようございます」
「おはよう。早くからどうした?」
「はい。突然で申し訳ないのですが……」
そう言って、そっと退職願を差し出した。
山岸さんの片眉が、ひゅっと持ち上がる。
「実家の方に、帰ろうと思います。引き継ぎはやりきれてないのですが、マニュアルを作成しておいたので、田中さんと山本さんなら大丈夫だと思います」
「今日付けでってことかな?」
「できれば」
山岸さんは、腕を組んで考え込んでいた。
「これは、保留ということにさせて。正直、片山さんのいない今、佐山さんに抜けられるのは、会社として少々まずい。
しばらく有休を取って、もう一度じっくり考えてみて。それでも、どうしてもということなら、正式に受理するから。
それまでの間、佐山さんが抜けるかもという意識で、田中さんと山本さんにも心がまえして仕事を進めてもらう。秘書の業務も、数日ならこちらでなんとかまわすから」