副社長の歪んだ求愛 〜契約婚約者の役、返上させてください〜
ピアノの練習は、とにかく楽しかった。
田川先生がすごく優しくて、通うのが大好きだった。
通いはじめて半年以上経った頃、田川先生から発表会のお話があった。
「美鈴ちゃん、今度の夏に発表会があるの。去年は確か、聴きに来てくれたんだよね?」
「うん」
「今年は、美鈴ちゃんにも発表してもらおうと思うんだけど、どうかな?」
「やりたい!」
「よかった。美鈴ちゃんはまだ始めたばかりだから、連弾っていって、先生と2人で演奏しようと思うの」
「連弾?」
「そうよ。曲は〝ちょうちょう〟よ。知ってる?」
そう言って、先生が弾いてくれたメロディーは、よく知ったものだった。
「知ってるよ」
「じゃあ、どんなふうに弾くのか、他の先生と弾いてみせるから、聴いててね」
田川先生は、山本先生という他の先生を連れてきた。
「山本先生が美鈴ちゃんの弾くところをやってくれるから、見ながら聴いててね」
2人の先生が聴かせてくれた連弾は、後から思えば簡単なものだった。
でも、幼い私には、何かすごく難しいことをやるようで、ワクワクしていた。
田川先生がすごく優しくて、通うのが大好きだった。
通いはじめて半年以上経った頃、田川先生から発表会のお話があった。
「美鈴ちゃん、今度の夏に発表会があるの。去年は確か、聴きに来てくれたんだよね?」
「うん」
「今年は、美鈴ちゃんにも発表してもらおうと思うんだけど、どうかな?」
「やりたい!」
「よかった。美鈴ちゃんはまだ始めたばかりだから、連弾っていって、先生と2人で演奏しようと思うの」
「連弾?」
「そうよ。曲は〝ちょうちょう〟よ。知ってる?」
そう言って、先生が弾いてくれたメロディーは、よく知ったものだった。
「知ってるよ」
「じゃあ、どんなふうに弾くのか、他の先生と弾いてみせるから、聴いててね」
田川先生は、山本先生という他の先生を連れてきた。
「山本先生が美鈴ちゃんの弾くところをやってくれるから、見ながら聴いててね」
2人の先生が聴かせてくれた連弾は、後から思えば簡単なものだった。
でも、幼い私には、何かすごく難しいことをやるようで、ワクワクしていた。