白い便箋を太陽に翳してみれば・・
俺の周りには年上のおじさんばっかだったけど、それなりに楽しくてそんな人達に俺は救われていたんだ。

東京に慣れてきて、そんな日々が毎日続いて、気が付けば３年が過ぎていた。
工事現場の仕事が夜だった俺は、帰りに朝のコンビニで弁当を買った時のことだった。

まさか、お前に再会するなんて思ってもいなかった・・。



東京のスクランブル交差点は、上京したての頃は人の多さに死ぬかと思った。
そして今日も相変わらず沢山の人だ。

信号が赤から青に変わり俺は歩き出す。
交差点の真ん中を過ぎた時だった。
反対側から一人の女が俺を見て立っていた。

・・なんでいんだよ・・。
俺が見間違えるはずがない。
花恵が今、俺の目の前にいる。

「流星・・」

花恵は震える声で、俺の名前を呼んだんだ。
久しぶりに聞いた愛しい人の声。
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