夜空に君という名のスピカを探して。
「委員長、曲は決まってる?」
「加賀見の歌、聞いてみてーな」
佐久間くんと風間くんが期待を込めた目で、加賀見くんの目の前にリモコンを置く。
「こ、これは……」
タッチ式のリモコンを前に困惑する加賀見くん。さしずめ、初めてスマートフォンを持ったお年寄り、というところだろうか。
とりあえずタッチペンを持って「おい」と小声で、私に話しかけてくる。
『加賀見おじいちゃん、それはリモコン。曲名検索から、曲を探したらいいんだよ』
「おじっ……いや、曲名検索だな」
私に言われるがまま、曲名を検索して予約を押すと、部屋が暗くなってカラオケが始まった。
カラオケと照明が連動している最新式のカラオケボックスらしい。
それを驚きながらマジマジと見つめている加賀見くんに『始まるよ』と声をかける。
ハッと我に返った加賀見くんは、焦ったようにマイクに口を近づけて歌い出したのだが──。
マイクとの距離が近すぎたせいか、キィーンッとハウリングする。
「加賀見の歌、聞いてみてーな」
佐久間くんと風間くんが期待を込めた目で、加賀見くんの目の前にリモコンを置く。
「こ、これは……」
タッチ式のリモコンを前に困惑する加賀見くん。さしずめ、初めてスマートフォンを持ったお年寄り、というところだろうか。
とりあえずタッチペンを持って「おい」と小声で、私に話しかけてくる。
『加賀見おじいちゃん、それはリモコン。曲名検索から、曲を探したらいいんだよ』
「おじっ……いや、曲名検索だな」
私に言われるがまま、曲名を検索して予約を押すと、部屋が暗くなってカラオケが始まった。
カラオケと照明が連動している最新式のカラオケボックスらしい。
それを驚きながらマジマジと見つめている加賀見くんに『始まるよ』と声をかける。
ハッと我に返った加賀見くんは、焦ったようにマイクに口を近づけて歌い出したのだが──。
マイクとの距離が近すぎたせいか、キィーンッとハウリングする。