婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
だから、もう。
いくら想っても叶わないこの想いとは決別する。
さっきの幻想的な光景、朝陽を目にして決意した。
一日の幕開けである夜明けを、新しい自分の始まり、幕開けと重ねて。
…さようなら、私の初恋。
思い返すとまたうるっとしちゃうけど、私の決意はこれだけではない。
「…あ、そうだ。豹牙」
豹牙に聞かなければならないことがある。
それを思い出して、気を取り直して改めて質問を投げかけた。
「おう、何?」
「…ねえ、曰く付き【不貞の子】でも、ガーディアンになれるの?」
「は、はぁ?」
私の質問があまりにも唐突な内容だったのか、さすがの豹牙も一瞬固まっていた。
だが、すぐに我に返っている。
「いや、そんな悪評カンケーないぜ?ガーディアンになるには、血統と強さ。それだけありゃ十分」
「そっか。…ガーディアンになるのは大変?」
「そうだな?生半可な気持ちじゃ無理だぜ?強くないとな。腕っぷしもメンタルも」
「めんたる?」
「精神状態。気持ち強くなきゃダメってこと」