婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
「じ、じゃあ…私、ガーディアンになれないの?」
ずーんと落ち込む。
僅か数分で夢への道は閉ざされました…。
ううぅぅ…これから本当にどうしよう。
実家に戻り、お兄様の補佐という家業を手伝うしか…。
で、一生独り身の私は、お兄様らがやがて連れてくるお嫁をいびる小姑となり…。
もう人生決まった…と、がっくりと項垂れていたが、からかい好きの豹牙が、こんなイジり倒してきそうな場面なのに静かにしていることに違和感を覚える。
豹牙は、黙ってこっちをじーっと見ながら考え事をしているようだ。
「ど、どうしたの…」
「うーん…。羅沙、何で神力が使えない?」
「へ…」
そんなこと、聞かれても…。
とは思ったが、質問の意図を汲み取ろうと考えて返答を探す。
「…昔、お父様やお兄様に習ったことはあるんだけど。その時は神力のカスも出てこなかったんだよね…」