婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!


天気は良いのか、夜空は満天の星空で。

透明度の高い綺麗な湖の水面に映りそうだ。

この時期だから空気は冷んやりするけど、焚き火もあるし、なんてことない。



腹ごしらえも終わった私達は、火を囲んで缶ビール片手に談笑する。

ぽめは、豹牙が皿に取り分けておいた丸鶏に勢いよくがっついていた。



「…ぽめって、お肉大丈夫なの?」



そういや犬って何を食べるんだろう。周りに犬という生き物がいないからわからない。

朝は凪が作ったパンを普通に食べていたけど。

肉をはぐはぐ食べるぽめをじっと見つめながら問う。

しかし、意外な返答が。



「おー。ぽめは何でも食う。人間の食べ物でもなんでも」

「え!」

「っつーか、逆に食べなくても死なない。本当は腹も減らないんだ。俺が生きてる限り死なない」

「………」

ぽめ、本当に何者?食べなくてもいいなんて、本当は生き物じゃなく精霊とか?

な、わけないか。こんなに可愛いんだもの。



「…豹牙の契約してる『神童』ってどんな人?」



ふと、思いついたことを聞いてみる。
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