婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
「待て待て。年齢…だって、亡くなった夜叉王からしたら、鬼子母神は親ほどの差があるんじゃね?!…それなら、羅沙のパパはそんなだいぶ歳上のおばさ…ごほん、熟女を抱いたということに…!」
「………」
「抱ける?…母さんより歳上の女、抱ける?!」
おまえの問題それ?何の心配?
驚愕と共に変に盛り上がっている。さすが年頃の男だ。
「…鬼子母神様は人間を食している。それに『三宝』から授かった力と高じて老化が遅いんだ」
「そぉいう問題ですか?」
「おまえがそういう問題にしてんだろが。それに…鬼子母神様は、生殖に対する執着が半端なかったようだ。『この男の子供が産みたい』と思ったら無意識に『魅了』の術が働くらしい。…先代の夜叉王は、その術にかけられて一夜を共にしてしまったようだ。そして、羅沙が生まれた。ちなみに羅沙は514人中513番目の子供」
「【魅了】で子種を頂いちまったってか。へぇぇぇ…」
豹牙の開いた口が塞がってない。
無理もないだろう。羅沙の生みの母がまさかの、この天界の歴史に良くも悪くも名を轟かす人物だ。
俺だって、本当に驚いたんだ。