婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!

「まあ…強引過ぎて、ごめんって感じだけど。…羅沙は、お兄様が無理矢理俺に自分を押し付けたと思っていたんだろうけど?」

「は、はい…」

「でも、それは違うから。俺が愛してるのも、結婚すると決めている人も…羅沙だけだ」

「えっ…!」



何が何だか、わかりません。

竜王様が、私のことをそんな風に思っていたなんて…聞いたことがありません!

しかも、そんな最高潮に照れる台詞をサラッと言ってくれちゃって!…あなたに照れというものはないのですか!

あ、あ、あ、愛してるって!…言いましたよね?

…いや、嬉しい。嬉しいんだけど。

まさかの展開に、私自身が追いつかないでいる。



これは、夢じゃなかろうか。

わざわざ私と結婚したいだなんて…。

ほっぺをつねってみたが…痛かった。

でも…夢じゃなければ、そんなことはあるまい!

だって、こんなワガママでおばかな娘ですよ?

こんな素敵な完璧な殿方のお嫁さんに選ばれるわけが…!



まだ、足りないのに…。

私自身が、まだ未熟者で…。

だから、成長していかないといけないのに…。
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