恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
「白波瀬!って呼び捨てにして…声かけてきて、『ちょっと顔かしなさいよ!』って。」

俺の顔から血の気がひいていく…

「それ、どんなやつだった?」

「背は高めでスラッとしてて、髪長くて…堂々とした感じの…零陵の制服着てたよ。」

それは…

「わたし着いて行くよって言ったんだけど…『わたしが解決しなきゃなんないことだから』って。
それに…
碧斗くん呼ぼうかって言ったんだけど…『試合の邪魔するわけにいかないもん』って…」

クソっ…!
絶対…迫田だ。

「ナミ!そいつら、どっち行った?」

「あっち…」

ナミの示す方へ、俺はとりあえず走った。
迫田がこんなとこに来てるなんて思わなかった。
杏に何しようとしてる?

杏…無事なんだろうな…?

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