恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
迫田が取り巻きの1人にボソッと呟いた。

「だっさ。振り払われたくらいで倒れこんじゃって。」

「は?」

そして、ザッと足を踏み出す音…

「待てよ。何考えてんだよ?久未が高崎くん好きだとかいうからずっとアイツいじめてたんじゃん?久未のためだろ?」

杏から倒されてない方の取り巻きが、迫田に食いつき、迫田の胸ぐらを掴んでる。

「うっざ。もういいよ。帰りなよ。あんたらとは付き合いやめるから。」

「そんなんこっちから願い下げだよ。」

仲間割れかよ。

迫田以外の2人がトイレ脇から出てきて、俺たちを見ると、ハッとして視線を逸らした。
そして、そのまま走って行ってしまった。

そのあとすぐ、迫田が出てきた。

俺たちを見ると睨みつけた。

「やっぱそうなんだ?」

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