恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!


「で?」

昼休み。いつもは教室で食べてるわたしたちだけど、今日は中庭に繰り出した。
できるだけ木陰を探してベンチに腰掛ける。

「うん。カレシっていうのはね。実は…綾川生で。特進で…。それで、ここからは絶対内緒だよ。」

「なになに?」

興味津々のまゆり。

「実はきょうだいだったりする…。」

「は?」

そうだよね。理解できないよね。
わたしも最初はとまどったもの。

「義理の。親同士が連れ子再婚ってはなし。少女マンガみたいでしょ?」

「はぁ?」

まゆりの眼が白黒している。

「ちょっと頭ついてかないんだけど?」

「そうだよね。わたしもそうだった。」

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