恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
入学式当日。

わたしは、昨日教えてもらったように髪をブローして、うっすらとナチュラルメイクを施し、1週間前に買ってあったコンタクトレンズを入れて、早めに家を出た。

「杏?行くのか?」

行く前にお父さんが見送ってくれた。

「めずらしい。今日は1人なんだな。」

わたしが振り向くと、ちょっとお父さんの表情がかわる。

「杏。なかなか似合ってるよ。」

そして、にこっと笑うと、親指を立てた。

「行ってやれなくて悪いな。」

「ひとりで大丈夫よ。」

いつものこと。
お父さんは仕事で忙しいもん。
ずっとこうやってやってきた。

「新生活。頑張れよ。」

わたしは、ひとりで家を出た。


当然、碧斗はまだ今頃顔でも洗ってることだろう。
けど、わたしは待たない。


入学式初日から碧斗に邪魔されるわけにはいかない。


わたしは変わるんだからっ!

だから、碧斗のLINEも既読無視。


そして…わたしは、ひとり…綾川高校の門をくぐった。


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