恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
「碧斗のお父さんのこと。知ってる人だった?」

「うん。父さんのことも教えてもらったよ。ほんとに…いっぱい…。俺…」

もう碧斗の家の前に着いた。

「やっぱ、東都医医科大学病院で将来医師として働きたい。あの人と同じ場所で働きたいよ。」

「そっか。よかった。そういう人に出会えて。仲上さんの…おかげだね。」

「あ、あー。そうかもな。美紗都には感謝だな。」

そう言って笑うと、碧斗はマンションに消えた。

碧斗は…前に進んでる。
それも仲上さんと一緒に…

それにひきかえわたしは…
ここに置いてかれたままで…前に進むことすらせず…

碧斗とは大違いだ…。

これじゃぁ…そりゃ碧斗にも…ほおってかれるよね…。
自分も…ちゃんと将来のこと考えなきゃだめだ…。


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