恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!


なんで、いないのよ!もう!

次の日の朝、早めに起きて碧斗とお父さんのお弁当をつくり、碧斗が家を出る時間帯にベランダをノックしたんだけど…

返事がない…

そしたら恵美子おばさんがお風呂から出てきた。

看護師をしている恵美子おばさんは夜勤から帰宅してお風呂に入っていたにちがいない。

ほんと綺麗だなと惚れ惚れする。
碧斗とソックリの美貌は衰えることを知らないみたい。

「あら杏ちゃん。」

おばさんがベランダを開けてくれるも…碧斗の気配なし…

「碧斗のお弁当。作ったんだけど…」

「碧斗ならもう行ったんじゃないかしら?わたし帰ってきたときにでてったわよ。」

相変わらず美しい恵美子おばさんはサラリと言うと肩をすくめた。

「ゴメンね。学校で渡してやって。」

「そっか…行っちゃったんだ。」

絶対わざとだ。
学校で、わたしをまた下僕扱いするために…

わたしは部屋に戻ると着替えて学校へ急いだ。

学校で碧斗と会うわけにはいかない。

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