恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
「うん。もうちょっと…挙げたらカリッとしそう。」

「了解~。じゃあもうちょっと。」

ちょうどいいところで声をかけて油から引き上げる。

食べるとやっぱりカラッとして、中はジュワってして、おいしい。

うん。これなら碧斗のお眼鏡にも叶いそう。

わたしは味見だけすると、自分の分をタッパーに詰めた。

「杏ちゃんはいつも食べないよね。カレシにあげてるの?」

「え?いやいやそんなんじゃなくて…えっと…うん…弟…みたいなかんじ?」

最後のところはボソボソと小さな声になってしまう…
実際碧斗とは小さい頃から兄弟みたいに育ってて、わたしの方が誕生日早いんだから…ウソじゃない…はず。

いつもまゆりとナミとわたし、3人で帰る。
まゆりは今日も益川くんにあげるのだとサッカーサークルが終わるのを待ってるからっていうので、ナミと先に帰ってきてる。

「ふうん。弟いるんだ。」

「うん。そんなとこ…」

「まゆりちゃんは益川くんといいかんじだしね。」

「あ、ほんと、わたしも思うー。」

今日だって、一緒に帰ってるだろうし…

「杏ちゃんだって、明石くん…」

「え?」
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